2005年 12月 09日
ロシア語通訳者、米原万里さん
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「オリガ・モリソヴナの反語法」を読んでから(こちら)、この著者米原万里さんの本を何冊か読んでいるところです。今、三冊目に突入。
おもしろいこと、共感すること、新しく気づかされることが、いっぱいありすぎです。たいてい私は、本を読んでいて「これはっ!」と思わされたものは、なかなか捨てられないのです。そう言う本を取っておいてしまうから、家の中が”紙モノ”だらけになってしまうのですが。
言語習得は、二兎を追うものは二兎、もしくはそれ以上を得る
今まで、英語もろくにできないのに他の言語に手を出しても仕方がない、と思い、機会があれば英語を身につけようと思っていました。例えば映画を見るときは、原作が英語の場合は言葉を注意して聞いていますが、フランス語の場合はほとんど注意していません。全く意味がわからないものの、音になじむだけでも全く違うはずです。「ガセネッタ&シモネッタ」で、二兎は追う価値があると教えられました。
数少ない、原作に勝る映画
たいていの映画は、原作には勝てない、ということが書かれていたのですが、二つ、それに当てはまらないものが挙げられていました。
”常識に凝り固まった脳みそが揉みしだかれる”
この言葉は、「真昼の夜空」の中で文学作品に対して米原さんがそう表現されていたのですけれど、私がいろいろな国の文化に興味があるのも、これと同じ感覚があります。高校生のときに、自分が海外と思っていたことが本当の海外でなく、それがアメリカだったことに気づかされたからだと思います。自分の感覚と全く異なることが、他人の常識であるのがおもしろいのです。
日本が自己主張できる日
先週韓国でこんな会話をしました。韓国と日本の関係は政府同士は、なにやらこだわりがあるらしいけれど、普通の人たちはビジネスでもテレビ番組にしても、良い関係が築けているよね、と。日本の国連常任理事国入りについて、私は”今の日本が常任理事国になっても、アメリカの一票が二票になるだけだと思う”と言いました。普段あまり政治について口にする事はないのですけれど、改めて、自分の口から出てきて納得してしまいました。そこで、米原さんのエッセイの中で、国際会議の通訳で、日本語だけ一旦英語を経由してからロシア語、イタリア語、フランス語などへ通訳されることを知りました。逆ももちろん、英語を経由してから日本語へ。このような図入りで。これを見ると愕然としますね。こういう構図が何十年も前から続いているらしいのです。こういうことから変えないと、何も言えないでしょう。みんな人間です、みんなちゃんと見ているのですね。
おもしろいこと、共感すること、新しく気づかされることが、いっぱいありすぎです。たいてい私は、本を読んでいて「これはっ!」と思わされたものは、なかなか捨てられないのです。そう言う本を取っておいてしまうから、家の中が”紙モノ”だらけになってしまうのですが。
言語習得は、二兎を追うものは二兎、もしくはそれ以上を得る
今まで、英語もろくにできないのに他の言語に手を出しても仕方がない、と思い、機会があれば英語を身につけようと思っていました。例えば映画を見るときは、原作が英語の場合は言葉を注意して聞いていますが、フランス語の場合はほとんど注意していません。全く意味がわからないものの、音になじむだけでも全く違うはずです。「ガセネッタ&シモネッタ」で、二兎は追う価値があると教えられました。
数少ない、原作に勝る映画
たいていの映画は、原作には勝てない、ということが書かれていたのですが、二つ、それに当てはまらないものが挙げられていました。
- ミハイル・シュヴァイツェル監督、"復活"、原作 レフ・トルストイ
- アンドレイ・ミハルコフ・コンチャロフスキー監督、”ワーニャ伯父さん”、原作 アントン・チェーホフ
”常識に凝り固まった脳みそが揉みしだかれる”
この言葉は、「真昼の夜空」の中で文学作品に対して米原さんがそう表現されていたのですけれど、私がいろいろな国の文化に興味があるのも、これと同じ感覚があります。高校生のときに、自分が海外と思っていたことが本当の海外でなく、それがアメリカだったことに気づかされたからだと思います。自分の感覚と全く異なることが、他人の常識であるのがおもしろいのです。
日本が自己主張できる日
先週韓国でこんな会話をしました。韓国と日本の関係は政府同士は、なにやらこだわりがあるらしいけれど、普通の人たちはビジネスでもテレビ番組にしても、良い関係が築けているよね、と。日本の国連常任理事国入りについて、私は”今の日本が常任理事国になっても、アメリカの一票が二票になるだけだと思う”と言いました。普段あまり政治について口にする事はないのですけれど、改めて、自分の口から出てきて納得してしまいました。そこで、米原さんのエッセイの中で、国際会議の通訳で、日本語だけ一旦英語を経由してからロシア語、イタリア語、フランス語などへ通訳されることを知りました。逆ももちろん、英語を経由してから日本語へ。このような図入りで。これを見ると愕然としますね。こういう構図が何十年も前から続いているらしいのです。こういうことから変えないと、何も言えないでしょう。みんな人間です、みんなちゃんと見ているのですね。
by hataraku_usagi
| 2005-12-09 02:29
| 生活